経験から言えるヒアリングの意味
私は、現状把握段階での作業チャート作成にあたって、担当者に業務ヒアリングをやらせて頂き作業チャートを作成させていただくことを原則としていました。
全て、コンサルタントのヒアリングで作業チャートを作成していくんですか?
もちろん、担当者への業務ヒアリングを実施しなくとも、進め方を説明し、必要なツールを担当者に渡して、最初から担当者に実践していただくということも可能ですが、初めて取り組む方には、かなり難しいように思います。
書いていただいた業務フローのチェックをすると、業務手順のステップ通りに記述できない。情報が欠落している、どうしても作業チャートが書けないなど、様々なレベルでの修正が必要となるケースがほとんどでした。
- 担当者が作業チャートを作成
- コンサルがチェックする
- 担当者が修正する
- コンサルタントが再チェックする
- 作業チャートの完成
いったことになります。
これを、業務ヒアリングで実施すれば、
①業務ヒアリングによりコンサルが作業チャートを作成する
となり ②から⑤までの工程は省くことができます。
私はチャート作成ツールとして、エクセルを使っていますが、エクセルで記述した作業チャートを修正するのは案外面倒くさいです。
確かに、線の再接続とか、記号の再配置とか面倒くさそうですね
そこで、最初の数回は作業チャートで必要とする記述の仕方などを理解して頂く意味で、業務ヒアリングによる作業チャートの作成が有用と感じています。
何回か業務ヒアリングで作成すると、担当者自身で作成することができるようになり、私がチェックしても、大きな修正はほとんど無くなります。
最後までヒアリングで私が作成するケースもありますが、やはり、担当者が、仕事のスキルとして可視化手法を身に着けて頂くことが企業にとっても担当者自身のスキルアップにとっても重要だと思います。
ヒアリングの手順について
担当者へのヒアリングは、聞き取りのスキルが低いと何も聞き出せない極端な例では以下のようなことで終ってしまう。流れだけの確認で終わってしまい、具体的な手順が聞き出せていない状態です。
この例は、業務可視化で必要な仕事の把握レベルとは?でサンプルとして取り上げた手紙を出すという作業ですが、この業務を詳細にヒアリングしていくと、次のようなチャートになります。